小商い、チリツモ。

積もるかは分からない。とりあえずチリを積む日々。

大手の真似事をやめた。次に選んだ市場について

小商いと決めて続けていると、時々「これは違うな」と直感に囁かれることがあります。その一つは「大手の真似事」でした。
1人社長でも、大手と遜色ないサービスを提供したい。でも、やはり、大手と一緒のことはできない。そういうやり方に、そういうやり方しかできない自分にずっと違和感がありました。

だから、方針を変えました。

自分にできることで、すでに似たサービスがマネタイズできている領域に、正面から仕掛けていく。選んだのは、大学×障害学生支援というニッチマーケット。

きっかけは外部環境でした。

私立大学では合理的配慮の提供が義務化され、企業側の法定雇用率も上がっています。地方都市で1人社長をしている私に、今年に入って、2つのグローバル企業グループからお仕事のご依頼をいただきました。そのくらい、この領域にはプレーヤーがいないのだと思いました。

一方で、文科省の調査では、障害のある学生数はこの10年で約4倍、49,672人(全学生の1.53%)にまで増えていると言います。追い風が吹いているというと不謹慎ですが、多様性のある社会に向けて急速な変化のタイミングだと思いました。

「金儲け嫌い」の風土は、自分に向いている

大学という組織を相手にするビジネスには、独特の難しさがあります。営利目的を露骨に出すと嫌われるし、新参者への警戒心も強い。

でも、これは自分にとって強みを発揮できるポイントでした。何より、私のキャラクターは、たぶんこの風土と相性がいい。「儲けたい」より先に「困りごとを一緒に整理したい」という姿勢が、素で出してしまうタイプなので。

事務局として大学間をつなぐ役回りは、営業というより「お手伝い」に近い。そこは自分の得意分野だと感じていました。

数字で見る、いまの立ち位置

現時点でアプローチしたのは50大学以上。そのうち1割くらいから引き合いがあります。これは悪くない数字だと思っていますが、同時に、はっきり見えてきた壁もあります。
10〜20大学くらいまでは、契約できる感触はあります。
でも、20大学と契約できたところで、マーケットとしては何も変わらない。社会にインパクトを持てる規模——それは200大学くらいのラインだと思っています。
そこまで拡大していきたいと思いますが、そこまでできるのか、まだ見えていません。

数週間後には、大学団体の勉強会で講演をする予定があります。ここで手応えのある講演ができ、私自身をアピールできるかどうかは、一つの試金石になりそうだと思っています。

動画アーカイブサイトとも、こっそりつながっています

実はこの企画、これまでブログで書いてきた「3人共同の動画アーカイブサイト」と地続きになっています。ただ、直接ではなく、いくつかの糸がつながる形です。

3人共同プロジェクトでは、全国の就労支援事業所の動画をアップしようと取り組んでいます。そのためにはまず、就労支援機関と繋がる必要がありました。

そこから先が今回の企画と繋がってきます。

就労支援機関には、すでにお付き合いのある企業があります。障害者雇用に力を入れたい企業群です。

その企業に、無料アーカイブ企画を就労支援機関から案内してもらえないか。企業側は無料で動画を出せて、こちらは動画が集まっていく。
そうやって「障害者採用をしたい企業」の動画が集まるサイトができれば、今度はそれを障害のある当事者が見たくなるはず。そしてそういう学生の中には、将来的に就労移行支援事業所に通う可能性がある人もいると思っています。

就労支援事業所 → 企業 → 学生・当事者 → また就労支援事業所へ。

ぐるぐる回って、自分たちの取り組みに還ってくる。そういう構造を狙っています。

2年間マネタイズの出口が見えなかったプロジェクトに、ようやく行き先の輪郭が見えてきました。まだ「繋がった」というより「繋げたい」という段階ですが、今回のGATE-Cはその輪の中の一つのピースにしていきたいです。

今の心境

10〜20大学の壁を越えられるか、まだ分かりません。でも「大手の真似事をやめる」という決断そのものが、間違っていなかったと思えるように励んでいきます。