手応えを感じ始めた大学向け企画。できるだけ多くご利用いただきたいので、実際の行動に落とし込むための数値目標を置いてみようと思います。
そもそも、全国に大学は何校あるんだっけ、そのうちどれくらいを狙うのが現実的なんだっけ——マーケットの見立ても目標も漠然としていました。このままだと、追いかけることも振り返ることもできないので、精度は気にせず、目標を仮決めしていきます。
ということで、今回、大学向け企画の契約数目標を立てるために使ったのが「キャズム理論」です。
キャズム理論のおさらい
キャズム理論は、新しい商品やサービスが世の中に広がっていく過程を、採用する人たちの性質によって5つの層に分けて説明するフレームワークです。
比率はだいたい決まっていて、最初に飛びつく「イノベーター」が2.5%、次に来る「アーリーアダプター」が13.5%、それに続く「アーリーマジョリティ」が34%、「レイトマジョリティ」が34%、最後の「ラガード」が16%。
有名なのは、アーリーアダプターとアーリーマジョリティの間に大きな溝(キャズム)があって、そこを越えられるかどうかで普及するかしないかが決まる、という話。キャズムを超えたいよねと思いながら、今回はその手前の入り口の部分——「イノベーター」という最初の一歩の高さを決めます。
全国の大学数812校に当てはめてみる
文部科学省の学校基本調査によると、令和7年度時点で全国の大学数は812校(国立85校・公立103校・私立624校)。この812校を母数にして、さっきの比率をそのまま当てはめてみます。
- イノベーター(2.5%)= 約20校
- アーリーアダプター(13.5%)= 約110校
- アーリーマジョリティ(34%)= 約276校
目標数字にするため、年度ごとの累計数にしてみると、
- 2026年度中:20校(イノベーター)
- 2027年度:130校(+アーリーアダプター)
- 2028年度:406校(+アーリーマジョリティ)
「できるだけ多く」と考えると、何をどこまでやったら良いか分からないですが、「まず20校」と考えると、急に現実的な数字に見えてきて、具体的な施策もイメージできます。
これが、フレームワークを借りることの効能なんだと思います。理論が正しいかどうかとか、数字そのものの確からしさを求めても、未来なんて誰も予測ができないですし、とりあえずでも、目標に納得できる何らかの「理由」さえ手に入れば、目標に向けて走り出すことができます。
イノベーターは、事例では動かないらしい
今年度の目標が決まったところで、次に考えたのは「じゃあ、その20校はどうやって獲得するのか」ということ。
キャズム理論でいうイノベーターは、実績や完成度で動く層ではなく、「まだ誰もやっていない」ということ自体が魅力になるらしい。新しいもの好きということです。
だから、事例集や契約大学一覧を並べて信頼を積み上げるようなやり方は、この段階ではまだ効かないそうです。
代わりに取り組むべきは、
- 関係性のある大学の中から、新しい取り組みに乗ってくれそうな人を探す。
- 完成品を売り込むのではなく「一緒に作りませんか」とお誘いする。
- 契約のハードルを下げる。お試しとして取り組んでもらえる設計にする。
- 契約いただい大学には早めに「なぜ乗ってくれたのか」をお聞きする。
- 次の紹介につなげる動線をあらかじめ仕込んでおく。
事例を「見せる」フェーズはまだ先。今は事例の「種」を集めるフェーズなんだと、自分に言い聞かせています。
まずは20校、動き出します!
というわけで、大学向け企画は、まずイノベーター層の20校獲得に向けて動き出すことにしました。
何から手をつけていいか分からないところから、「20校を目指す」と分解できたことで、明日誰に連絡するか、というところまで具体的に考えられるようになりました。
一人で小商いをやっていると、目標の大きさに気後れしたり、無性に不安になったりして、身動きが取れなくなる瞬間があります。そういうときに、こうやって数字を分解して「今やるべき最初の一歩」を小さく切り出す作業は、地味だけど自分には効果的です。
この続きは、実際に動いてみてからまた書いていきます。乞うご期待!